― 歯科コンサルタントが解説する、歯科経営の本質 ―
歯科経営が伸び悩む医院には、ある共通点があります。
それは――
“感覚”で経営していること。
歯科コンサルタントとして多くの歯科医院の経営支援に入る中で感じるのは、
「数字はあるが、分析がない」
「想いはあるが、言語化されていない」
という状態です。
歯科経営コンサルタントの視点で見ると、
安定して成長する歯科医院には必ず
✔ 定量化
✔ 定性化
の両方が存在しています。
今回は、歯科医院経営における「定量化」と「定性化」の意味と、その重要性について解説します。

1. 定量化とは何か?|歯科経営における数字の力
定量化とは、
経営を数字で把握することです。
歯科医院経営における定量化とは、例えば次のようなものです。
- 月次売上
- 自費率
- ユニット稼働率
- 歯科衛生士1人あたり生産性
- 診療科目別利益率
- キャンセル率
- 再来率
- 固定費・変動費比率
歯科コンサルタントが最初に行うのは、
これらの数字を整理し、“見える化”することです。
なぜなら、数字がなければ判断ができないからです。
たとえば、
「人が足りない」と感じている医院でも、
実際に定量化すると、
- 稼働率が低いだけだった
- シフト設計に問題があった
- キャンセル率が高かった
というケースは少なくありません。
歯科経営コンサルタントの役割は、
感覚を“数字に変えること”です。
2. 定性化とは何か?|言語化されていない歯科経営の課題
一方で、歯科経営において数字だけでは解決できない問題もあります。
それが「定性化」です。
定性化とは、
数字では表せない課題やビジョンを言語化することです。
例えば、
- 医院の強みは何か?
- どんな患者様に選ばれたいのか?
- 院長は5年後どうなりたいのか?
- スタッフは何に不満を感じているのか?
- 組織文化はどうあるべきか?
これらは数字では測れません。
しかし、言語化されていないと
歯科経営は方向性を失います。
歯科コンサルタントとして現場に入ると、
「なんとなくモヤモヤしている」という状態が多く見られます。
それを整理し、言葉にするのが
歯科経営コンサルタントの重要な役割です。
3. 定量化だけでは歯科経営はうまくいかない
数字がそろっていても、
歯科経営がうまくいかない医院があります。
それは、ビジョンがない場合です。
- 売上は伸びているが、院長が疲弊している
- 自費率は高いが、スタッフが離職している
- 利益は出ているが、将来が見えない
これは定量化はできているが、
定性化ができていない状態です。
歯科経営コンサルタントの支援では、
数字と想いの両方を整理します。
歯科経営は、
「利益」と「理念」の両立で成り立ちます。
4. 定性化だけでも歯科経営はうまくいかない
逆に、
- 理念は立派
- ビジョンはある
- 想いは強い
しかし数字を見ていない医院もあります。
この場合、
理想と現実のギャップが見えません。
- 利益がどれくらい必要なのか
- 目標売上はいくらか
- 投資できる余力はあるのか
これが分からなければ、
医療法人設計やMS法人活用も正しく機能しません。
歯科経営コンサルタントが強調するのは、
理念を数字に落とし込むこと。
これができる医院は強いのです。
5. 歯科コンサルタントが行う“統合”の視点
歯科コンサルタントの本当の役割は、
「定量化 × 定性化」を統合することです。
例えば、
「5年後に分院展開したい」という定性目標があるなら、
- 必要売上
- 必要利益
- 必要人員
- 必要資金
を定量化します。
逆に、
「自費率を上げたい」という定量目標があるなら、
- どんな患者層を狙うのか
- どんな医院ブランドを作るのか
- スタッフ教育をどうするのか
を定性化します。
これが歯科経営コンサルタントの仕事です。
6. 歯科医院経営における最強の武器
歯科経営が安定している医院は、
✔ 数字が整理されている
✔ ビジョンが言語化されている
✔ その両方が一致している
という状態です。
定量化と定性化は、
どちらか一方では機能しません。
歯科医院経営における最強の武器は、
「数字で語れる理念」
そして
「理念で説明できる数字」
です。
まとめ|歯科経営の差は“統合力”で決まる
歯科医院経営に必要なのは、
- 定量化(数字)
- 定性化(言語化)
この両輪です。
歯科コンサルタントや歯科経営コンサルタントの役割は、
この2つを結びつけることにあります。
次回は、
▶ 「人が足りない」と感じる歯科医院の本当の原因
について解説します。
脱・ノープラン歯科経営は、
数字と理念をつなぐことから始まります。