求人・医院見学・面接まで、選ばれる歯科医院の採用戦略
先日、歯科医院の院長先生・経営者の皆様を対象に、「歯科医院の採用」をテーマとしたオンラインセミナーを開催いたしました。

今回のセミナーでは、弊社代表取締役・経営コンサルタントの渡邉拓久と、社会保険労務士法人太田労研 代表社員・特定社会保険労務士の太田隆充先生が登壇。
歯科医院の経営・採用支援に携わる渡邉と、歯科医院250件以上の労務・人事コンサルティングを手掛ける太田先生が、対談形式で「これからの歯科医院に必要な採用戦略」について、実際の事例や現場での経験を交えながらお話ししました。
現在、多くの歯科医院から、
「求人を出しても応募が来ない」
「採用してもなかなか定着しない」
「医院に合った人材を採用できない」
といったご相談をいただきます。
採用市場が厳しさを増す中、これまでのように「求人媒体に掲載して応募を待つ」だけでは、採用が難しい時代になっています。
今回のセミナーでは、求人だけを見るのではなく、採用活動全体を4つのフェーズに分けて解説しました。
採用成功のカギとなる「4つのフェーズ」
① 医院ブランディング
最初に考えたいのが、「自院は求職者から見て魅力的な医院になっているか?」ということです。
現状の採用課題を洗い出したうえで、
- 医院の特徴・求職者にとってのメリット
- 医院コンセプト
- 採用したい人物像(ペルソナ)
- 給与・休日・福利厚生などの求人条件
を整理することが、採用活動のスタートになります。
医院側が考える「強み」ではなく、求職者にとってどんなメリットがあるのかという視点で医院の魅力を見直すことが重要です。
② 求人活動
求人媒体に掲載するだけでは、医院の魅力を十分に伝えることはできません。
求職者は求人情報を見たあと、医院名を検索し、ホームページや採用サイト、Google口コミ、SNSなど、さまざまな情報を確認してから応募を判断します。
そのため、
求人媒体 → ホームページ → Google口コミ・SNS → 医院見学・応募
という一連の採用導線を考える必要があります。
また、求人媒体の原稿についても、文章を長く掲載すれば良いわけではありません。
「医院の魅力が簡潔に伝わっているか」
「求職者のメリットが分かるか」
「写真や画像から働く雰囲気が伝わるか」
といった“見せ方・伝え方”まで設計することの重要性についてお伝えしました。
③ 医院見学
医院見学は、院内設備を案内するだけの時間ではありません。
求職者に「この医院で働きたい」と感じてもらう大切な採用活動の一つです。
セミナーでは、見学者一人につき案内担当のスタッフを決めることや、見学後に年齢の近いスタッフと話せる時間を設け、その後、院長先生と話す時間をつくるなど、具体的な医院見学の流れについてもご紹介しました。
そして、何より重要なのがスタッフ全員の対応です。
見学者が来院した際には、忙しくても無視をせず、スタッフ全員が笑顔で挨拶する。
こうした何気ない対応から、求職者は医院の人間関係や職場の雰囲気を感じ取っています。
④ 面接
採用のゴールは、単に「人を採ること」ではありません。
医院に合った人材を採用し、長く活躍してもらうことが大切です。
そのためには、院長先生の感覚だけに頼った面接ではなく、
- 面接方法の仕組み化
- 面接質問項目の選定
- スタッフの面接立ち会い
- 適性検査の活用
- 適性検査の結果の読み方
などを整え、医院と応募者双方のミスマッチを防いでいく必要があります。
適性検査についても、単純に「採用する・しない」を判断するものではなく、応募者の特性を理解し、面接内容と合わせて総合的に判断するためのツールとしての活用方法をお伝えしました。
採用は「求人」ではなく「仕組み」で考える
今回のセミナーを通じてお伝えしたかったのは、
採用活動=求人広告を出すことではない
ということです。
「選ばれる医院をつくる」
↓
「医院の魅力を正しく伝える」
↓
「医院見学で働くイメージを持ってもらう」
↓
「面接でお互いの相性を確認する」
この4つがつながって初めて、採用活動が一つの「仕組み」になります。
採用環境が厳しい今だからこそ、求人媒体を増やすだけではなく、自院の採用活動全体を見直すことが重要です。
講師紹介
太田 隆充先生
社会保険労務士法人太田労研 代表社員
特定社会保険労務士・人事コンサルタント
2000年、25歳で社会保険労務士事務所を開業。現在は中小企業から上場企業まで約800社、歯科医院250件以上の労務・人事コンサルティングを手掛けています。厚生労働省、歯科医師会、商工会議所などでの講演実績も豊富で、著書に『優秀なスタッフが集まる!歯科医院の為の採用から退職までのルールブック』(クインテッセンス出版)などがあります。
渡邉 拓久
株式会社クオリアグローバルマネジメント
代表取締役/経営コンサルタント
歯科医院を中心に、医院経営・組織づくり・人材採用・中期経営計画など、幅広い経営支援を行う。医院の現状分析から課題を明確にし、院長が経営者として医院の未来を描き、実行できる組織づくりをサポート。今回のセミナーでは、歯科医院の採用現場で培った経験をもとに、選ばれる医院づくりから求人活動、医院見学、面接までの採用戦略について解説しました。
太田先生、この度は貴重なお話をありがとうございました。
歯科医院の採用でお悩みの先生へ
「求人を出しているのに応募がない」
「今の求人内容で良いのか分からない」
「医院見学や面接方法を見直したい」
「採用しても長く続かない」
このようなお悩みをお持ちの先生は、ぜひ一度、現在の採用活動を見直してみてはいかがでしょうか。
弊社では、歯科医院の採用に関する無料個別相談も承っております。
現在の採用状況や課題を整理し、医院ごとに「まず何から改善すべきか」を一緒に考えさせていただきます。
採用は、人が来るのを「待つ」のではなく、選ばれる医院を「つくる」ことから。
今回のセミナーが、皆様の医院の採用活動を見直すきっかけとなれば幸いです。